うちのスタジオでやっているブレイクダンスのレッスンでは、ショーに向けての練習もありますが、基本的にはバトルという形式に向けての練習が中心です。
バトルっていうのは、音楽がランダムにかかっている中、即興で自由に踊って、審査員が勝敗を決めるという戦いです。
振り付けを踊るわけじゃないから、動きを全て自分が考えます。
良くも悪くも自由度が高いですよね。
自由となると、何をしたらいいのか最初は困ったりします。
もちろん習った動きが少ないので、それをやるだけでもいいんですが、基礎的なステップを踏むだけではまず勝てません。(達人のレベルまで極めていれば別)
基本だけでなく、自分の個性を出すことが重要です。
例えば僕はヨガからヒントをもらった動きがあったり、フィットネスの仕事からインスピレーションを受けたものもあります。
自分の生活とか性格に関連したものを使うと重みが出ていいですね。
スポーツから、アニメから、仕事から、自然から、なんでもいいですが。
でもブレイクダンスの動きではないものを取り入れるとなれば、最初は歪だったり、ブレイクダンスのステップと調和しにくかったりします。
だからオリジナルの動きは最初ダサくなりやすい。
ハイリスクハイリターンですね。
そんなオリジナルムーブをカッコ良くするにはどうしたらいいのか。
【1、基礎】
逆説的だけどまずはブレイクダンスの基礎をしっかり習得することが近道かもしれません。
基礎の動きにはある程度の正解があります。
それを抑えることでどういう角度がカッコいいのか、どういうスピード感がいいのか、カッコイイの基準が身につきます。
【2、自分が納得する】
その上で正解のないオリジナルを磨くわけですが、この場合はもう自分が納得できるかどうかです。
「この動きいいんじゃないかな」って思ったら、それを磨いていって、「カッコよく見えるかな?」とかじゃなくて、「他の人が何と思おうと自分はカッコイイと思う」というところまで持っていきます。
とにかく自分がどう思うか。
この場合、他人から見ればダサいかもしれませんが、自分が心から納得するまでできたのであればカッコイイはずです。
【100人に一人は納得する】
もし自分自身にも迷いがあるくらいの完成度なのであれば、見た人が100人中100人、ダサいと思うかもしれません。
でも自分自身に迷いがないくらい突き詰めたのであれば、100人いたら1人くらいは共感してくれます。(おそらくもっとたくさんの人が)
勝敗や評価は他人がするものなんだけど、何より自分の感覚が大事な世界。
大抵の仕事は相手の求めるもをを提供するものですが、ダンスは自分の好みゴリ押しの押し付けです。
生徒の皆さんには「自分」を極めて欲しいですね。
No.1244