さっきスポーツの上達についての動画がおすすめに流れて来たので、なんとなく見ていたんですが、これが予想以上に面白い話でした。
スポーツに限らず技術の上達には反復が重要とされますよね。
何回も繰り返して体に覚えさせるという感じで。
でも何回練習したらどのくらい上手くなるかってことはなかなか予測が難しいですし、個人差や環境要因、種目によって全然変わります。
でも一つの大きな法則に関してはあらゆる条件に共通しやすいみたいです。
それが「べき乗」という観点。
二倍の成果を出すには2乗の努力を要する的な話ですね。
今回見た動画では算数の計算スピードを例に取って実験の結果を説明されていました。
ランダムに問題が変わるネット上の計算ドリルを使って、タイムを測ります。
そのタイムが何回トライしたら何秒縮むのかっていう研究ですね。
その結果、最初のタイムに対して10回目のタイムは結構大きく更新されたようですが、その後はジリジリ進みます。
10回での成長と同程度成長する頃には100回くらいの反復をしていたし、その後はさらに進捗が遅くなります。
また同じ程度の成長をするには10000回程度の反復が必要でした。
もちろん毎回ばらつきがあるので、その辺りの平均値を比べての話ですが、これは面白い。
今回は計算の方法がもうわかっている人での研究なので、新しい技術を習得する時には当てはまらないかもしれませんが、もうできる技術を向上させるにはこの法則を覚えておくといいかも。
ちなみに途中にはスランプと呼ばれる現象が何度も起きます。
全体としては徐々に向上傾向にある技術ですが、必ず前回よりも今回の方がいい結果とはならず、
連続で20回くらい結果が悪くなっていくこともあります。
でも続けてさえいればスランプを抜け出して、平均的には向上していく。
ゲームでキャラクターのレベルを上げる時って、最初はどんどんレベルアップしていくけど、だんだんレベルが上がりにくくなっていきます。
その点はゲームのイメージって現実と近いですよね。
でもほとんどのゲームキャラクターはスランプになりません。
進捗は遅くなっても常に右肩上がり。
このイメージでいると現実では辛い思いをするかも。
特に長く続けている種目なんかは、かなりの回数や時間を費やさないと次の段階に進めないので、ほぼ横ばいの状態が年単位で続くこともあります。
その時さらにスランプが起きたら、1年間ずっと努力した結果、1年前よりも結果が悪くなっているかもしれない。
これは仕組みを理解していないとあきらめたくなるかもしれませんよね。
もしかしたらやり方を変えた方がいいってことはありますが、基本的にはまずやめないで続けること。
スランプは必ず来るし、やめなければ大体抜けられる。
これを頭に入れて継続したいですね。
まとめると、
最初はすぐ上手くなるけど、だんだん上手くなりにくくなる。
最初の10回で上達する分は、次100回必要だし、その後10000回必要、その後また同じだけレベルアップするには10,000,000回…
スランプは必ずくる。
やめなければスランプは抜ける。
こんな感じですね。