松本の方のダンス教室で、最近ヘッドスピンを練習し始めた人がいます。
まずは三点倒立を覚えて、そこから足を動かして、と段階を追って行くんですが、そろそろ回り始める練習段階にきました。
すると普通の帽子や、何も被らない状態で練習するのが厳しくなってきます。
回転による摩擦が痛いですからね。
そんな時のためにヘッドスピン専用の帽子があって、スピンニットと呼ばれます。
「これ買ったらいいですよ〜」って紹介したわけですが、久しぶりに検索するとまた種類が増えてますね。
昔はヘルメット一択でした。
ヘッドスピンといえばヘルメット。
今思えばダサいわけですが、当時は逆にかっこいいとさえ思えてました。
ヘルメットの場合、痛みは完全に軽減される反面、床によっては滑りにくくて回りにくいので、シリコンスプレーが使われることも多かったです。
ドアの滑りをよくする時に使うようなスプレーですね。
ヘルメット+シリンスプレー時代。
しかしヘッドスピンで使った後の床がツルツルになってしまい、他のダンサーが困るということで基本的にはイベントで禁止になりました。
そこで一時期出たのがスピンワイヤーという滑りやすい素材の布をヘルメットに装着できるアイテム。
これまた絶妙にダサいんですが、実用的ではありましたね。
ヘルメット+スピンワイヤーの登場。
この時代くらいまではヘッドスピンだけをするダンサーや、ヘッドスピンとパワームーブだけをするダンサーが結構いましたが、だんだん多彩に踊る人が増えてきます。
するとヘルメットを被ったままではカッコよく踊りにくいスタイルも増えてきて、スピンニットの登場とともにヘルメットは姿を消し始めます。
ヘルメット、スピンニット混在時代。
その後スピンニットの人が圧倒的に多数派になるんですが、結局スピンニットもダサいんですよね。
普通のニット帽に一部分だけツルツル素材が付けられていて、なんか海苔つきおにぎりみたいな見た目です。
今でも全然使われているけど、ここにはまだ解消されていない不満があったわけです。
その結果、いつの間にはいろんなパターンが作られました。
まずニット帽の形だけじゃなく、キャップタイプのものやハットタイプのもの。
そして一部分だけの貼り付けじゃなく、滑る素材だけで作られた帽子。
これによって見た目が変じゃないし選べる。
スピンニットダイバーシティの時代になりました。
こうやって振り返ると、時代が進んで困ることが出てくるたびに解決していく。
不満からの進化が行われて行くんですね。