【熟達】人の技術は階層

「前回までのまとめ」
①最初の段階は楽しむ(主体的に実験する)ことが後の熟達につながる。
それはなぜかというと,
・主体的に楽しんだり,色々試す癖をつけておけば,伸び悩んだ時にも突破口を見つけやすい
・プロセス自体が楽しめることで継続が圧倒的に簡単になる
・遊ぶ中で思いっきり動く感覚を養える
・結果だけに気を取られず,今している練習に集中できる
というメリットがあるから。
そして,そのためには「どうなるのか気になる」という好奇心と「やってみても大丈夫だ」という自信が必要でした。

②次の段階である「型」では、基礎となる動作を体に染み込ませる作業が必要になります。
その型は、
・時代に合わせて研究された結果、淘汰されず生き残った型であること
・最適なものか自分でも考えること
が大事。
そして習得には
・本気でお手本を真似ること
・とにかく量をこなすこと
が重要と言うことでした。

 

「今日の内容」
型に関しての内容になりますが、
今日は型を使わないとどうなるのかって話ですね。
ちなみにこれには良い面と悪い面があります。

まず、型を使わない場合の悪い面です。
基本的には型を使うことが重要だとは思いますので、やっぱり型を使用しないことに悪い面があります。

ブレイキンをやっていても実感する時が多いんですが、人の技術は階層的です。
逆立ちができないと逆立ちで足を動かせない。
逆立ちで足を動かせないと強くキックもできない。
逆立ちで強くキックできないとジャンプできない。
つまり逆立ちでジャンプするには、その前段階となるものがいくつもあって、1段目から積み上がるような階層になっているということ。

そして下の階層、つまり基本になっていくほどいろんな技術のもとになっていますので、そこが大きく安定していないと応用の技術を積み上げることができません。
良い型であればその土台となる部分を大きく強くしてくれますので、高い技術を習得しやすいです。
まぁ当たり前のようにも感じますが、型を使わないことで、応用の際に困ると言うことが悪い面です。

では逆に、型を使わない良さってなんでしょう。
これはまず、天才のケース。
ここで言う天才は、どうやったらうまくいくか、自分の感覚でわかって修正できる人、とします。
自分で修正して改善していけるから、万人共通の型を反復しまくって習得しなくても、どんどん高度な技に挑戦できる可能性があります。
と言うことは型の習得自体時間、時間と労力の無駄になる。
稀なケースですが、天才に型はいらないかもしれません。

もう一つは独自の発想を妨げると言う点。

土台が大事と言うのは、建築物を見てもわかりますが、基本的に大きくて安定した土台の上に建物が建つことで、ものすごい高さでも支えられたりします。

スカイツリーとかすごいわけですよね。

でも安定した建物はいくら高くても不思議さは弱いかもしれません。
ちゃんと立つべくして立っている形ですもんね。

逆に土台が小さい上にどんどん積み上げてみたらどうなるか。

基本的には途中で倒れてしまうけど、もし積み上げることができたとしたら、ものすごい形になるはず。

これがダンスの技術でも言えて、なんか一般的な綺麗な形じゃないんだけど、面白い技が生まれたりします。

いろんな技を覚えたいとか、既存の高難度技を覚えたい場合は、問答無用で型をやった方が早いケースがほとんですが、自分の色を濃く出したいのであれば、型に頼らず自己流を貫くのも意外とありかもですね。

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