「一流に学ぶ」って言う企画に関して書きましたが、直近のゲストは根岸健一さんでした。
エアロビクスとかで有名なインストラクターで、僕も10年くらい前に受けたことがあるかな。
技術は当然高いですし、雰囲気のいい人だな〜って印象でした。
まぁ僕は当時エアロビクス始めたてだったから技術とかあんまりわからなかったんですけど、難しい動きなのになぜかできたと言う記憶があって、「この人すげー」と思ったのは覚えています。
今回の「一流に学ぶ」ではそんな根岸さんに質問できる訳ですが、僕は3つ質問がありました。
・自分のレッスンでうまくいかないと感じることがあるのか、あるとしたらどう言うところなのか
・インストラクターの養成コースなどを担当している根岸さんから見て、上達が早い参加者の特徴は何か
・長年インストラクターとして活躍するためにはどんな体のケアをしたらいいと考えているか
こんな感じ。
一つ目の質問に関しては根岸さんと話しながら出てきた質問なんですが、あれだけの技術と経験と実績がありながら、「満足のいくレッスンは年に一度あるかないか、毎日反省がある」と言っていたので、その辺を聞きたくなりました。
多分成長し続けている人って、毎回反省があるものなので納得でもありますが、あのレベルの人がする反省って、多分気になるレベルも高いはず。
どんなことを反省するのかな〜ってことで聞いてみました。
【回答】
反省の中で多いのは主に、
・指示の的確さ
・レッスン中のコミュニケーション
だと言います。
指示の的確さに関しては、指示が遅れてしまったとか、指示を忘れてしまったとか、そういう初心者レベルのことは当然なく、ちゃんと動きが伝わった上で「それがベストだったかどうか」ですね。
繰り返して動きを見せる時の回数、伝える言葉のチョイスなど、元々想定していたベストと現場の最適は異なることが多いので、現場で最適な選択ができていないと感じることがあるようです。
同じことを同じタイミングで伝えたとしても、人によって反応は違うし、
同じ人が参加していても先週とは違う場所にいれば見え方が変わる。
同じレッスンは2度とないからこそ、毎回ベストは変わる。
この辺り、ベテランの一流インストラクターはかなりの精度でやってる反面、自分の基準が非常に高いので満足しにくいと思われますね。
レッスン中のコミュニケーションに関しては、
指示を出して動いてもらう、
うまく行ったことに対しての賞賛、
うまくいかなくても挑戦したことへの承認、
など色々あって、参加者全員に対してなるべく平等にコミュニケーションを取りたいところだけど完璧には難しいです。
動ける、汗がかけるのは当たり前で、
安心して受けられる、楽しんで受けられると言うところが重要ですね。
これに対して細かな意識もいくつか教えていただきましたが、
大まかな心構えに関してはすごく共感しましたね。
【インストラクターは伴走者】
インストラクターって先生って言われる時もあるし、運動を指導するっていう言い方もよく使われます。
だから極端なケースでは上から目線になってしまう人もたまーにいるし、
そこまで極端じゃなくても「動きを伝えればOK」と言う意識になってしまうことがあります。
動きさえ伝えれば、まぁ指導者っていう形としては一応成り立ちますよね。
でも伴走者のようなイメージで「一緒に走る」「一緒に楽しむ」というのが大事じゃないかと。
マラソンとかの伴走者が本来どういう役割かわかりませんが、ここでいう伴走は一緒に楽しむというか、楽しめるようにサポートするというか、心の面にも意識を向けた立ち位置なのかなって思います。
これはもう正解がないので、「いかに気を使えるか」の世界かも。
そういえば以前色々話を聞いた北川健太さん(エアロビクスの日本チャンピオンで、一流に学ぶ第一回ゲスト)もコミュニケーションについては反省が多いと言っていたのを覚えています。
相手がどう思っているかは実際はわからないけど、何かを読み取ろうと観察して、仮説を立てて動くことはできますよね。
失敗も多くなるとは思うけど、なるべく寄り添っていきたいところです。