今日は学習などにおいて超重要な記憶について。
記憶には短期記憶と長期記憶があると言われますが、何かを学ぶには長期記憶にする必要がありますよね。
新しく学んだことは短期記憶として記憶された後、復習することで長期記憶になる。
その結果しばらく経っても覚えていられるということになります。
この記憶の長期化にはたくさんのエネルギーが必要で、脳はエネルギーの無駄遣いを避けるためになるべくやらないようにするそうです。
昔は飢餓との戦いだったわけだから、消費カロリーを抑えようとするのが基本設定ですよね。
でも生存に必要だと判断した情報に関してはエネルギーコストをかけても長期記憶にすることが考えられます。
たくさん復習して同じ情報が何度も入って来れば、重要な情報だと判断されることがあるし、痛みや恐怖など、命の危険とセットで入ってきた情報は残りやすいです。
だから基本的には復習をたくさんするし、「覚えなきゃやばい」って思って勉強すると効果が高いと言えます。
この「覚えなきゃやばい」が復習の回数以上に重要なんじゃないかなっていうのが今日のテーマですね。
本の中で実験が紹介されていましたが、
被験者は文章をパソコンに打ってもらい、それを記憶するように指示されました。
その後、
・文章がパソコンに残ると言われたグループ
・文章はパソコンから消去すると言われたグループ
で記憶のテストをしたところ、「消去すると言われたグループ」の方が成績が良かったということでした。
データが残ると言われていれば、「記憶しなくてもいいか」と思いがちですが、消去すると言われれば「覚えなきゃやばい」ってなりますよね。
これは実験をするまでもなく見えてる結果のような気もしますが、実際に調べて明確になったのは面白い。
記憶能力の個人差は色んな側面から出ると思いますが、この「覚えなきゃやばい度」の差は結構大きいんじゃないかな。
反復回数を大量に増やすよりも、絶対覚えるという気持ちで覚える、そういった根性論みたいなのが意外と大事なのかも。