今日もインストラクター勉強会でのお話です。
今回は、そのレッスンを一度も受けた事がない初めての参加者が来た時の話。
【寄り添いすぎない】
フィットネスクラブのスタジオでするレッスンって、わりと大人数な事が多いです。
そして長い期間やっているレッスンなら参加者の方も慣れているし上手です。
つまりできる人がたくさんいる空間になりがちという事ですね。
という事はそこに初めて参加するとなれば、大多数に比べて上手くできないという可能性が高いです。
「なんか自分だけできてないな〜」って感じる人もいると思います。
実際「自分だけできなかった」と言う人も結構います。
だからインストラクターとしては、なるべく初めての人ができるように内容を簡単にしたり、初めての人ができるまで繰り返し同じ動きをするっていう選択肢もあります。
つまり初心者に寄り添うわけですね。
これは一見優しい感じがしますし、初めて受けた人も嬉しいかもしれません。
でもそれで全体の運動量が落ちたり、あまり楽しめない内容になってしまった場合、いつも参加してくれている人は残念ですよね。
大多数が不満になってしまうのは勿体無いです。
そして初めての人もあまり気を使われると嫌っていうケースは結構あります。
「あなたができるまでやるよ」とか言われたらめっちゃヤダもんなw
だから初心者向けのレッスンじゃない場合は、1回でできると考えないでレッスンします。
なんとなく雰囲気を楽しんでもらって、できれば汗をかいてもらって、うまくいったら踊れるようになってくれたらいい。
そんなスタンスで構えているので、初心者に完全に寄り添うのではなく、ちょっと置いていってしまうこともあるけど、「なんとなく体験していってね」という感じで導ければいいという話でした。
もちろんケースバイケースではあるので、参加者が3人しかいないとかって状況だったら結構寄り添ったほうがいいかもしれませんが、大人数の中に一人とかならね。
この「寄り添いすぎない」というスタンスは僕自身非常に共感できます。
昔は「全員ができるようにしなきゃ」って思ってたこともあるんですけど、それはちょっと窮屈なんじゃないかって思います。
技術を教えるレッスンの場合はもう少し「ちゃんとできる」を頑張りますが、フィットネスは「体を動かす」が1番の目的なので、危険がない限りは正確性は二の次かな。
少しずつ繰り返し受けてもらう中で慣れていってもらえればと思います。
寄り添わないっていうと冷たいような言い方だけど、過剰に干渉しないって意味では相手のためを考えてのことで、意外と優しいことなのかなって、聞いてて思いましたね。