今日は「残酷な進化論」を読んでました。
更科功さんの本はいつも面白い。
今日のブログタイトルに「体はそもそも長生きするようにできてない」と書きましたが、今日はそのお話を少し。
人間は大昔から色んな環境に適応した結果、今の形に進化したわけですが、決して完璧な構造ではなく、病気になりやすかったりする特徴も色々あるようです。
例えば直立二足歩行によって体が縦に長い形なのは、全身に血液を送るのが大変になって(上下に血液を流すには重力に逆らう必要がある)、心臓に大きな負荷がかかります。
その結果心臓系の疾患が多く見られるようになりました。
ここ最近の死因ランキングは癌、脳の病気、心臓の病気が上位を占めますもんね。
それだけ聞いたら「進化の過程でもっといい構造に進化しても良かったんじゃないのか」とも思えますが、考えてみたら今の死因ランキング上位のものが進化で対応できなかったのも納得です。
【進化は次世代につなぐまでの特徴】
進化って、たくさんの人がいる中で、死なずに子供を残せた人の特徴が残っていくというものですよね。
だから早くに死んでしまう特徴は残らないけど、子供を残せたら特徴も残ります。
逆に言えば子供を残して、育てた後は長く生きようが早く死のうが遺伝子は引き継がれた後なので、進化としてはあまり関係ないです。
もちろん集団で生きていた生き物なので、歳を取ってからも集団に貢献して、その結果子供たちが生き残りやすくなったのであれば、ある程度長生きする遺伝子が残るかもしれません。
でもそんなに長く生きる必要はおそらくなかったんでしょうね。
その結果、長く生きていくと体に不調が出やすくなるけど、若いうちはちょっと過酷な環境でも元気でいられる体に進化したのかも。
若いうちは何もしなくても健康というのは、進化で獲得した形質で、あまり色々気にしなくても大丈夫っちゃ大丈夫なんでしょうね。
でも一定の年齢からは、人間の遺伝子に任せて生活していてはいけないかも。
現代は医療をはじめ、色々なアイテムやテクニックが生み出されていますが、ある意味進化に対抗する手段なのかな。
だから年を重ねるほどに自然にまかせず生活を整えた方がいいし、若いうちから対策を練っておいて損はない。
結論はめっちゃ普通なことになってしまいましたが、進化によってそういう体になってきたんだなってのはちょっと勉強になりました。
No.1315