前回の続きです。
暑いアフリカの地域では、マラリアに抵抗するために赤血球が変化し、それに見合った筋肉がついた人たちがいるんじゃないかって話が前回までのお話ですね。
前回までの話だと「じゃあアフリカの人もみんな足速いじゃん」ってなるんですが、ジャマイカの人がさらに足速い率が高い理由があります。
もちろん環境の違いによるものもありますが、遺伝的な違いがあるんですよね。
【アフリカでの選別】
ジャマイカの人たちのルーツはアフリカから連れられた奴隷だったということでしたが、その奴隷の人を選ぶために、なるべく屈強な人を選別して連れて行ったとされています。
だから身体特徴的にも足が速く強いアフリカ人の中で、さらに強そうな人を選んで船に乗せます。
しかもそこから非常に長い航海、過酷な環境を生き抜く必要があるので、航海中にも強い遺伝子の選別が進みます。
恐ろしい話だけど、才能がある集団の中から天才を選び、またさらに天才を選び、ということが自然に起きたわけですね。
【ジャマイカの戦士たち】
その後奴隷として働くことになると思いますが、その中の一部の人たちは反旗を翻して自分たちの集落を形成したらしいです。
度重なる選別をくぐり抜けた人たちの中で、さらに強い人達が戦士として戦うようになる。
それが何世代も続けば遺伝子は受け継がれていきますので、もうめっちゃ強い人たちが生まれてきますよね。
そんなジャマイカの戦士たちを「マルーン」っていうらしいですが、ウサインボルトさんもその血を引いてるらしいです。
元々のアフリカの環境要因があり、奴隷・航海という要因が重なり、さらに戦士になるという状態。
ジャマイカのスプリンター達は生まれてからの努力だけでなく、今までの歴史で色んなものと戦ってきた結果の強さだったんですね。
だから何?って話ではありますが、なんでジャマイカの人って足速いんだろうな〜という疑問の一部の答えがこれです。
歴史とか、色んな知識が繋がって現在の目に見える出来事に繋がっているのって、なんか面白いですね。
No.1277