今日も最近読んだ本、「スポーツ遺伝子は勝者を決めるか」について今日も書きます。
この本はスポーツなどの技術向上に、遺伝子が重要なのか、練習が重要なのか、そんなことを色んな切り口から考えていく内容です。
前回のチャンク化に関してもそうですが、今日話す「意識→無意識」も練習に関わる話ですね。
もちろん生まれ持って決まってくる遺伝子の要素も、スポーツには大きく影響してくるので、そういう話もまたしていきますが。
【新しい動作は意識の領域】
初めて覚える動きって、頭で考えて動きますよね。
バスケのドリブルでも、ゴルフのスイングでも、ダンスのステップでも。
足をどうやって、腕をどうやって、タイミングは、力加減は…
色んなことを考えて覚えていきます。
この時点では脳の中の意識的に体を動かす領域が働くようで、脳内のエネルギーを大きく持って行かれます。
他のことに頭が回らなくなるし、非常に疲れる状態ですよね。
【慣れてくると使う脳が変わる】
でも反復を繰り返したりして、動作に慣れてきた場合、働く脳の領域が変わります。
無意識で行える、省エネで行える状態になるわけです。
前回紹介したチャンク化もそうですが、とにかく基本動作に気を取られないようにして、もっと難しいことをしたり、周りの状況に意識を向けることが勝利には重要ですよね。
だから脳内の省エネ部署にどんどん仕事を任せていく。
会社の仕事でも、何度も教えて新人さんが仕事してくれるようになったら、自分は別のことができるようになりますよね。
そんな風に脳内にも教えたらやってくれる部署があるので、最初は大変だけどたくさん練習すればいいわけです。
結局練習が必要っていう結論は変わらないw
【再進化はまた下手になる】
一度無意識かできるくらいのレベルに達した動作を、また意識したらぎこちなくなることがあります。
自分が難なくやっている動きを人に説明する時とかに、なんか上手くできなかったりするのはこれかな。
でも改めて意識を向けて集中することで、動きを変化させて再学習できます。
今までよりも精度を上げるために、すでに覚えた動きを作り変えるんですね。
ダンスなんかは新しい技を覚えることも大事だけど、既存の動きを磨いていくことのほうが多いかもしれません。
意識して覚える
→無意識になるまで繰り返す
→意識して再構築
→無意識になるまで繰り返す
こんなサイクルで磨いていきます。
無意識にできているかどうかは、他のことを考えられるかどうかでチェックできるので、会話しながらできるとか、ダンスなら音ハメしながら動くとか、そうやって試してみると、次の段階に進む時期が見極められますね。
どんどんこのサイクルを回していくことで、上達していけるんだと思います。
ただただ反復だけ続けていても上達しなくなりますよね。
練習が大事だけど、無意識化までいったら再構築。
No.1267