ブレイクダンスのレッスンをしていると、自分が始めた頃を少し思い出すんですが、僕が始めた15年前からは結構変わりました。
当然時代が進むにつれてレベルが上がっているんですが、失ったものもありますよね。
今の人の方が上手いけど、昔の良さってあるな〜w
ブレイクダンスって一言に言っても、非常に多くの種類があります。
立って踊るステップ、床で踊るステップ、足をつかずに回る技、など色んな動きで構成されています。
しかも基本的な技をそのまま使うこともあれば、アレンジをして自分流に改良して使う場合も多いし、完全にオリジナルの動きもよく使われます。
ものすごく多様。
そういった色んな動きを組み合わせて踊ることが一般的なんですが、昔は1種類の動きに振り切って他を一切しない人も結構いました。
例えば、ずっと逆立ちしたまま跳ね続ける人や、ヘッドスピンしかしない人、軟体芸みたいな人。
一つの技の専門家って感じですよね。
しかしそれは勝ち続けるのが非常に難しいです。
ブレイクダンスの大会では、1回戦と2回戦で同じ動きをした場合、どんなにすごくてもほぼ負けます。
だから動きが被らないように色んな技を練習します。
予選を勝ち抜いて、1回戦、2回戦、準決勝、決勝、というように進んでいくためにはバリエーションが豊富な方が有利なわけですね。
この構造からして、1種類の動きを極めた専門家のような人は、1回戦でものすごい強さを誇る反面、勝ち上がっていくにつれてきつくなっていく。
めちゃくちゃすごいのに優勝するのが超難しいわけです。
だからだんだん1つを極めた変人的な職人は自然淘汰されていき、色んな動きができるオールラウンダーが生き残ってきました。
クオリティの高いオールラウンダーは色んな動きができて飽きないし、確かにカッコいい。
でもわけのわからないヘンテコダンサーがたくさんいた時代の方が、驚きは多くて面白かった面もありますね。
レッスンで教えるからには上手く、カッコ良くなるためのことを教えますが、ダサくてもカッコ悪くても個性爆発している人って逆にカッコイイとも思うんですよね。
基本を覚えた後は自分の感覚に素直に、突き抜けていって欲しいです。
No.1241