今日は「こつとスランプの研究」という本を読んでました。
何か技術を習得するための情報って今までもたくさん読んできましたが、自分に深く関係があるから楽しいですね。
僕の場合はダンスの技とかで「こつ」を掴んだり「スランプ」に陥ったりしますが、体を動かすことに限らず、仕事でも勉強でも、いろんな場面で「こつ」と「スランプ」はありますよね。
もしかしたら誰にでも応用可能な知識かもしれません。
で、いろんな情報が書かれていた中で、面白かったところを紹介します。
【細かい意識のうちは成果が出なくて、大雑把な意識になると成果が出る】
本の中で紹介されていた実験が面白かったんですが、「ボウリングをやりまくる実験」がありました。
ボウリング初心者が9ヶ月間、週5日ペースで、毎回5ゲームの練習をします。
なかなか過酷ですよねw
そしてその時感じた体への意識をノートに全て書き込みます。
例えば「指を柔らかく使う意識」とか、「上半身を固める意識」とか、「全身のバネを使う意識」とか。
指のような非常に細部への意識だったり、体幹部分など、もうちょっとざっくりな意識、そして全身に対する大雑把なイメージ。
その時々でいろんなところへ意識がいくんですよね。
そして面白いのが、これがスコアと相関するということです。
スコアが平均的に上がってくる時期は大雑把な意識が多く、スコアが下がっていたり、伸び悩んでいるときは細部への意識が多い。
細かい意識だと成果が出なくて、大雑把な意識だと成果が出るわけです。
【脱皮を繰り返すような感じ】
「じゃあ大雑把な意識でやれば上手くなるじゃん」って思うような実験結果ですが、考察としては違って、「細部への意識も必要」だと思われます。
最初はうまく投げるために指へ意識を向けたり、爪先へ意識を向けたり、部分部分を修正していきます。
すると全体の協調が取れないので、いいスコアにはなかなか繋がりませんが、指の使い方や爪先の向きなんかは無意識でもできるようになります。
すると次に気になるところ、例えば肘の向きとかを修正できます。
そうやって一つ一つが順応してきたら、「要はこういうイメージだな」という風に全身を大雑把に意識できるようになります。
その時は全身が繋がった感じでうまくいくので、スコアにも影響が出るわけですね。
でもそのまま続けていたらそれ以上の成果は出にくくて、今度はまた細部へ意識を向け、新たな進化をはじめます。
それが身についてきて統合され、もう一度大雑把なイメージになった頃には一段階レベルアップしてる感じかな。
虫とか甲殻類とかって、脱皮をした直後は柔らかくて弱いけど、その後硬くなったら以前よりも強いみたいですよね。
そうやって弱い期間を作ってでも強くなっていくものなのかもしれませんね。
スポーツとかをやっていれば、前より下手になったような気がするときってあるかもしれないけど、進化の途中なだけかもしれませんね。
No.1077