価値関数と参照点

ヨガの教えでは、快楽は追い求めてもキリがないという事はよく言われますが、満足するために必要な量が増えていくタイプのものって、世の中多いですよね。

アルコール、ドラッグ、お金、立場、SNSの反応、などなど。

求める刺激量がだんだん増えていきますよね。

 

逆に悲しみとかも体は慣れてくるので、同じ刺激量だと以前ほどはダメージを受けなかかったりします。

「これくらいの失敗ならもう大丈夫」って感じで強くなったりしますw(これはとても重要な能力だね)

 

このように人間は快感にも不快にも慣れていく能力があるので、良くも悪くも感動って減っていくのかもしれませんね。

こういった現象はある程度グラフで表せるらしく、それが価値関数です。

形はこんな感じ。

右に行くほど大きな快感の刺激で、上に行くほど満足度が高いです。

左に行くほど不快の刺激が大きく、下に行くほど不満の度合いが高いです。

 

これが直線であれば、1万円得るよりも2万円得る方が2倍嬉しくて、100万円だと100倍嬉しいわけですよね。

でもこれは曲線なので、だんだん満足度の向上は薄れていきます。

 

最初は100円のうちわで良かったのに、

いつの間にか3万円のGUCCHIのうちわじゃないと満足できなくなる。

そういう事で生まれたのかな、この商品は…

(すっごいパチモノ感がありますが、本当に公式が出してたらしいですねw)

 

と、うちははどうでも良いんですが、さっきのグラフの真ん中ありますよね。

あそこをちゃんと維持するのって、意外と大事なのかも。

 

と言うのも、プラスの刺激にしろ、マイナスの刺激にしろ、それは「現状と比べてどうか」という事になります。

その現状を「参照点」って言うらしいんですけど、当然それが高い状況にありすぎたら、次の快感を得るのが大変で、不快をすごく受けやすくなります。

具体的に言えば「毎日贅沢して暮らしてる」的な状況でしょうか。

 

自分の中で満足ができるように暮らすことは良いけど、必要以上に贅沢な暮らしになった場合、結果的に幸せは遠ざかるのかもしれませんね。

 

そう言えば学者の「落合陽一さん」が、「普段はグミしか食べない」って言っていたのを思い出しました。

「高級なものを食べる時って、複雑な味がするから、普段の味覚を単純なものにチューニングしておくことで存分に味わえる」と言う事でした。

食に対しての参照点を下げてるわけですね。

 

さすがにグミ縛りの食生活にすることはないと思いますけど、贅沢な食事を楽しむために普段から贅沢しないというのは理にかなっていますよね。

自分の参照点をコントロールして、良いバランスで生きていきたいですね。(時には崩れるのも人生いいですがw)

 

No.1034

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